自宅と施設
話は2年前
転倒・骨折から入院となり
入院早々
「僕は施設には入らない。早く退院させてほしい。」と
完治していない体で
病院を困らせていたK様
在宅支援にあたって小規模多機能の方が
一人暮らしのK様を臨機応変に対応できるとのことから
退院と同時に小規模多機能ホーム心の丘の利用が始まりました。
買い物以外は外出されないため通いサービスを勧めても
「僕はそんなとこ行かんよ」と繰り返しおっしゃられ
月日が流れていきます。
この2年間で少しずつ認知症が進んでいきました。
管理できていたお薬が徐々にできなくなり
お薬を重複して服薬した結果、入院となりました。
認知症が進み
小さな段差に引っかかるほど筋力も衰え
薬の重複もあり
自宅は難しいと病院・親戚は判断
施設入居を提案しますが
「何で家に帰れないの??」
と2年前同様に
自宅を強く希望します
そんなある日
K様
「少し寂しくなってきた。」
思わぬ一言。
スタッフ
「週一回心の丘に通ってみますか?」
と提案する。
K様
「行ってみようかな?」
スタッフ
「誰かと交流する機会は大事ですよ~」
2年かけて自宅以外のサービスが入りました。

それから、2か月経ち
現在は週3回心の丘へ通っています。
私達は学びました。
本人の望む暮らしに対して
私達が出す提案が納得できないものであれば
本人のお役に立てない場合もあると。
少しずつ心の丘を好きになって頂いて
少しずつ施設の良さにも気付いて貰えた時に
奥様が亡くなられた7年前から自宅で一人暮らしを守ってこられたK様に対して納得のいく提案ができるのかもしれません。

最近は「次はいつ?明後日??」と良くお尋ねされます。
毎日の訪問サービスで顔を合わせているのですが
外出する日を楽しみにして下さってるみたいです(*´▽`*)
